夏の疲れが抜けきらないまま、朝晩は肌寒く、日中はまだ汗ばむ――。
そんな季節の変わり目に、体調を崩しやすくなる方も多いのではないでしょうか。
秋は、心も体も“ゆらぎやすい”季節。
特にオフィスワーカーにとっては、冷房の影響や長時間のデスクワーク、生活リズムの乱れなどが重なりやすい時期です。
今回は、夏の疲れを癒しながら冬の不調を防ぐ「秋の養生」のヒントをご紹介します。
呼吸を整えて、乾燥と自律神経をケア

東洋医学では、秋は「肺」をいたわる季節とされています。
肺は呼吸だけでなく、肌や粘膜の潤いを保つ働きも担う重要な臓器。
乾燥したオフィスでは、のどや肌のトラブルが起こりやすく、呼吸が浅くなってストレスがたまりがちです。
そんなときは、仕事の合間に1分だけでも深呼吸を。
背すじを伸ばし、胸を開くように息を吸って吐く――たったそれだけでも、自律神経のバランスが整い、気分もリセットされます。
食で“潤い”を補い、胃腸をいたわる

秋は「食欲の秋」。
しかし、冷たい飲み物や脂っこい食事を続けていると、夏の疲れが残った胃腸には負担になります。
この時期は、白い食材(れんこん・大根・梨・豆腐など)で「潤い」を補うのがおすすめ。
また、根菜やきのこ類、さつまいもなど旬の食材を温かいスープや煮物に取り入れると、消化を助けて体をやさしく温めてくれます。
職場でもできる“秋の整え習慣”

乾燥した空気や冷房の効いたオフィスでは、
デスクにマグカップを置いて温かい飲み物を少しずつ飲むだけでも、体の内側から潤いを保つことができます。
さらに、肩を回したり胸を開くストレッチを取り入れることで、浅い呼吸や血行不良を防ぎ、集中力アップにも効果的。
一日の終わりには、スマホを早めに手放して、ぬるめのお風呂でリラックス。
ホットアイマスクを使って目元を温めるのもおすすめです。
質の良い睡眠が、疲労回復と免疫力アップの鍵になります。
まとめ:冬に向けて、“整える秋”を過ごそう

秋は、夏に消耗したエネルギーを取り戻し、寒い季節に備える“準備期間”。
頑張りすぎず、少し立ち止まって、自分の体調を見つめ直す時間を持ちましょう。
呼吸を整え、食を整え、心を整える。
そんな小さな積み重ねが、冬の風邪や不調を防ぐ大きな力になります。