2025年5月31日(土)、天満橋〜谷町四丁目エリアにて、一般社団法人でんでん及びアインスタインエステート株式会社代表の山田さん主催のタニマッチ・車いす体験イベントが開催されました。
開催場所は、谷町2丁目の「ル・クロ・ド・マリアージュ」さん。ル・クロさんはユニバーサルレストランをコンセプトにしており、普段から車いすの方が働かれているとしたフレンチレストランです。
このイベントは恐らくこの地域では初開催。TSUNAGuuuスタッフも協力・参加してきましたので、イベントの様子をレポートします!
ただ、実はこの日は前日まで雨予報・・ 小雨なら実施しようということで事前にカッパ持参のアナウンスもあり、最悪中止もあり得る状況でしたが、なんとか持ちこたえてくれて無事開催することができました!(天気の神様ありがとう!)


イベントは、参加者がグループに分かれて車いすに乗り、街中を歩いて飲食店や施設に立ち寄り、与えられたミッションをクリアする体験型ワークイベント。
車いすユーザーの目線でまちを歩き、バリアや配慮の視点に気づくことを目的としています。
※詳しいイベント概要は以下のリンクより

まずはチームごとに名前を決めよう!
参加者は7〜8名ずつ、A〜Fの6チームに分かれました。あえて知らない人同士になるようにチーム分けされていて、交流する目的もしっかり考えられています。そして、各チームには実際の車いすユーザーさんが1名ずつ参加されます。

今回は様々なジャンルの方が参加されていました。この地域の方、主婦の方、経営者、学生、小学生も数名参加されていて、そんな老若男女が入り混じったチームでまず始めに行ったのは自分たちのチーム名を決めること。
“A〜Fのアルファベットから始まるチーム名”という縛りで、チームごとに話し合って決めました。これも初めて合う人と仲良くなるきっかけになり、なかなかいいアイデア。

決まったチーム名は例えば、Aチーム「笑顔チーム」、Cチーム「COFFEEチーム」など、何でもありです(笑)
特に印象的なのは、Bチームで「BKM(ぼくらの気づきはみんなの気づき)」。ユーモアと想いのこもった名前に、会場は和やかな雰囲気に包まれました。
車いすの乗り方を教わろう!
車いすに乗ったことがない人が多く参加されているので、乗り方に詳しい吉本さんにレクチャーをしていただきました。(吉本さんの会社では車いすに関する新商品を開発中とのこと)

ざっと車いすの操作についてのレクチャーを受けたあと、実際乗ってみないと分からないということで、早速街中での体験に出発していきました!
車いすに乗ってミッションをクリアしよう!
コースは全部で3パターンあり、1コース2チームが時間差で出発。バッティングしないように片方のチームは逆回りで進みます。各コースにはミッションが3つ用意されていて、1チーム2台の車いすを参加者が交代で乗り体験します。




出発してすぐに車いすで移動することの難しさを痛感することに。こぎ慣れていないのですぐに腕が疲れたり、普段全く気にしたことがない1〜2cmの段差を越えるのが難しかったり、地面のちょっと傾斜に苦戦します。



人が多い場所での通行や、扉の開け締めなど、車いすに乗ると日常の不便さに気づき、全く違う感覚になります。




中でもトイレに座ってみるという体験は特に難しいミッションでした。車いすを止める位置や角度が分からず、足が動かないと仮定して腕の力だけで移動しますが、全く座れません。体が上がりません。座れたとしても足が引っかかったり、とても大変でした。
「こんなに体力を使うとは思わなかった」「想像以上に難しい」など、乗って初めて気づくことが本当に多くありました。



懇親会・ランチ
体験を終えてル・クロさんに戻ってきたらランチと懇親会の時間。普段慣ない運動で疲れたのか、皆さん腹ペコで待ち切れない様子。この日は自家製のハンバーグをいただきました!とてつもなく美味しい!



そして、ランチを食べながら、ル・クロのオーナーシェフ黒岩さんと、脊髄損傷者専門トレーニングスタジオ「J-Workout」の谷野さんからそれぞれどのような取り組みをされているのかお話を聞かせていただきました。

黒岩さんからは、ユニバーサルレストランを始めたきっかけや、障害者雇用、飲食店づくりへの想いを。

谷野さんからは、リハビリやトレーニング支援の現場の話を伺い、参加者にとっては知識と視点が広がる時間となりました。
気づきのWORK
お腹も満たされたところで、各チームで車いすの体験を通して感じた気づきのWORKを実施。

- 「道路が斜めになっているだけで、まっすぐ進むのが難しかった」
- 「ちょっとした段差でも車いすには大きな壁になると実感した」
- 「トイレに座るのがとても大変だった」
など、体験を通じた“リアルな気づき”が次々と共有されました。
チームごとに発表
チームで出た意見を一人が代表して発表していきます。なんとお子さんが発表するチームもあり、「子供用の車いすがあったらよかったです」など、しっかりと意見を発表する姿に感動。




車いすユーザーさんからのフィードバックも交えながら、相互理解が深まる時間となりました。

今回のイベントを通して

このイベントを通じて、多くの参加者が「街を見る目が変わった」と語っていました。
車いすに乗ってみて初めてわかる「まちの課題」や「不便さ」。それらに気づき、共有し合うことが、共生社会への第一歩となります。
また、地域の企業や施設との連携を通じて、参加者一人ひとりが街づくりに関わる感覚を得られる貴重な機会となりました。
これからも、「知る・ためす・おもう」ことの繰り返しが、よりよい未来をつくる礎になるはずです。
2回目の開催も計画に上がっており、今回参加出来なかった方も次回はぜひ参加してみてください。
※参加者の写真掲載はイベント当日に許可をとっておりますが、万が一何かありましたらお問い合わせフォームよりご連絡ください。