天満橋のfitness studio FEEVE(フィーブ)の代表をしながら、ランニングサークルの主催や企業の健康経営サポートなど、運動を通じて心身の健康を支援している松本さん。働く人々の健康をサポートし、人とのつながりを生み出すその取り組みには、どんな想いが込められているのでしょうか。松本さんの歩みと未来へのビジョンを伺いました。
現在、どのような活動をされていますか?
主に、FEEVE(フィーブ)というフィットネススタジオでパーソナルトレーニングを提供しています。
ここでは、筋肉を大きくするために鍛えるというより、コンディショニングを整えることを重視しており、更年期世代や子育て世代の女性、また働き盛りの男性が体調管理のために来られることが多いです。

またその他にも、ランニングサークルの主催、企業向けの健康経営サポートなどを行っています。
ランニングサークルでは30代から70代まで幅広い年代の方が参加し、生涯スポーツとして楽しめる場を提供していたり、企業向けの健康経営サポートでは、デスクワーク中心の働く方々の健康を支えるため、職場訪問型のストレッチ指導や運動プログラム健康セミナーを実施しています。

スポーツはいつからされているのですか?
スポーツを始めたのは中学の陸上部がきっかけでした。
当時、特に運動が得意だったわけではなく、選択肢が少なかった中でなんとなく陸上部に入ったんです。長距離が比較的得意だったので続けることができました。
高校、大学でも陸上を続け、その流れでスポーツクラブに就職しました。

スポーツクラブではフィットネス全般の指導を担当し、そこで「運動は単なる体力向上だけでなく、人とのつながりを生み出す場にもなる」と実感しました。
その後、独立し、フリーランスのフィットネスインストラクターとして活動しながら、マラソンなどがむしゃらに走ることを続けた結果、身体を酷使して体調を崩してしまったことも。

その経験を通じて、「健康とは何か?」とスポーツとの向き合い方を改めて考えるようになり、コンディショニングやピラティスを学び、自分自身の身体を整える方法を勉強したことが現在の活動にも繋がっているなと感じます。
なぜ「働く人を元気にする」ことに力を入れているのですか?
私自身が仕事をしながら身体を壊してしまった経験が大きいですし、縁あって企業訪問させていただいた際に、「忙しくて運動する時間がない」「体調が悪いのが当たり前」といった声を多く聞きました。
実際、長時間のデスクワークやストレスで、腰痛や肩こりに悩む人が多かったんです。
そこで、どういうサポートができるのかを考えるようになりました。

そして、健康経営サポートとして、オフィスに出向いてヨガやストレッチの指導を始めたところ、参加者の体調が改善し、【仕事への意欲】や【職場で笑顔が増える】という変化が見られました。

仕事を通じて人は成長し、多くの人と出会うことができると考えていて、私自身、長く仕事をさせてもらえて本当に良かったと感じています。
だからこそ、働く人が元気で生き生きと過ごせる環境を作りたいと考えています。
人とのつながりやコミュニティを大切にされておられますよね?
私自身、コミュニティの大切さを強く実感したのは、妊娠・出産を経た時期でした。

この地域には引越しをして来たということもあり、当時は知り合いも少なく、「今日誰とも話していない」「赤ちゃん言葉しか使っていない」と感じる日が増え、気づけば気持ちが沈んでしまうこともありました。
そんな時、ふと「以前はスポーツクラブの中で、お客様や仲間と関わりながら元気をもらっていた」と気づいたんです。単に体を動かすだけでなく、人との交流が心の健康にもつながっていたんですよね。
主催するランニングサークルもその想いが根底にあります。
このサークルは今年で10年目を迎え、30代から70代まで多世代の方々が参加されています。

単に記録を目指す場ではなく、会社や家庭以外の「サードプレイス」としての役割を大切にしています。
ストイックに追い込むのではなく、その日の体調に合わせて楽しく走ることを大切にしており、ランニングをしながらパン屋さんを巡ったり、ランニング後に食事会をすることもあり、参加者同士の交流も深まっています。
単なる運動の場ではなく、人と人がつながり、日々の活力を得られたり、心が健康になる場、well-beingなランニングサークルでありたいと考えています。
今後どのようなことに挑戦していきたいですか?
健康は単なる体力向上ではなく、人が元気に、そして生き生きと働くための基盤になるということです。
だからこそ、今後は働く人々への健康支援をさらに広げ、忙しいビジネスパーソンが無理なく健康を維持できる環境を作っていきたいと考えています。

ランニングサークルやパーソナルトレーニングを通じて、人と人がつながる場をさらに大切にしていき、ちょっとした運動習慣や簡単なセルフケアで、身体も心も変わる。その実感を、もっと多くの人に届けていけたらと思っています。
そして、健康経営サポートをさらに充実させ、オフィスにいながら手軽に体調を整えられるプログラムを提供することで、「健康が仕事はもちろん、人生の充実につながる」という意識をもっと多くの企業様にも広めていきたいと考えています。


■松本 睦美(まつもと むつみ)さん プロフィール
フィットネスインストラクター歴25年。
並行して市民ランナー歴25年。
フルマラソンベストタイム2:55:36(当時25歳)。
30代前半に過度の運動によりホルモンのバランスを崩し、子宮腺筋症に。
その後、体幹トレーニング・ヨガ・ピラティスを学ぶ
適度な運動で身体作りをサポートすべく、健康セミナー・栄養セミナー等も開催。
グループレッスン・イベントレッスン・パーソナルトレーニングを子供から大人まで指導。
食事改善・体質改善で子宮腺筋症を克服し、38歳で長男を出産。
産後1ヶ月からトレーニングを再開。
産後1年でフルマラソンに復帰。
産後初レースはホノルルトライアスロン10キロマラソンの部。
2位でゴールし、息子と表彰台に上がるという目標を達成。
2人目不妊と流産の際には精神的に落ち込むも、メンタルクリニックの先生のアドバイスで薬に頼らず、適度な運動で回復に至る。
運動指導を通して、皆様の心身の健康をサポートします。
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